室温と湿度を見直すときのポイント
温湿度計の数字をどう読めばよいかわからない方へ。温湿度計の置き場所、数値の目安の考え方、高すぎる・低すぎるときのサイン、調整の手段と、3日間でできる簡単な記録方法を解説します。
温湿度計を置いてみたものの、表示された数字がよいのか悪いのか判断できない。そう感じている方は多いのではないでしょうか。室温と湿度は、測る場所や時間帯によって大きく変わります。そのため、一度見ただけでは自分の部屋の状態はつかめません。
この記事では、温湿度計の置き方から、数値の目安の考え方、見直しが必要なサイン、調整の手段までを順に解説します。最後に、3日間でできる簡単な記録方法も紹介します。
温湿度計の選び方と置き場所
温湿度計は、温度と湿度を同時に表示できるものを選びます。デジタル式は数値が読み取りやすく、記録に向いています。機種によって表示に多少の差が出ることがあるため、記録する期間中は同じ温湿度計を使い続けることが大切です。
置き場所は、次の点に気をつけます。
- エアコンの風、直射日光、暖房器具の熱が当たらない場所に置く
- 窓際や外壁に面した壁のすぐそばは避ける
- 床から少し離れた、人が過ごす高さ(座った顔のあたり)に置く
床の近くや天井近くでは、同じ部屋でも数値が変わります。普段過ごしている位置の状態を知るためには、高さをそろえることがポイントです。
数値の目安の考え方
公的な基準として、事務所などの一定規模以上の建物(特定建築物)を対象とした「建築物環境衛生管理基準」があります。この基準では、温度18℃以上28℃以下、相対湿度40%以上70%以下という基準値が示されています。
これは住宅を対象とした基準ではありません。それでも、自宅の数値を見るときの一つの手がかりになります。
ただし、快適さの感じ方は、年齢、体質、服装、季節によって変わります。数値だけで判断せず、「暑い」「寒い」「蒸す」「乾く」といった体感とあわせて見ることが大切です。
高すぎる・低すぎるときのサイン
数値以外にも、住まいの様子から見直しのサインがわかることがあります。
| 状態 | 気づきやすいサイン |
|---|---|
| 湿度が高い | 窓や壁の結露、カビのにおい、部屋干しの洗濯物が乾きにくい、蒸し暑い |
| 湿度が低い | 喉や肌の乾燥感、静電気が起きやすい |
| 室温が高い | 夜に暑くて目が覚める、日中に部屋にいるとぼんやりする |
| 室温が低い | 足元が冷える、朝に布団から出にくい |
なお、冬の窓の結露は、湿度だけでなく窓ガラスの冷たさも関係して起こります。湿度が極端に高くなくても結露することがあるため、湿度の数値とあわせて窓まわりの状態も確認しましょう。
調整に使える手段
室温を調整する
- エアコンの温度設定と風向きを見直す
- 日中の日差しをカーテンやすだれで遮る
- 冬は厚手のカーテンで窓からの冷えを抑える
- 服装で調整する
湿度を下げる
- 換気をする
- エアコンの除湿運転を使う
- 除湿機を使う
- 部屋干しの場所を見直す
湿度を上げる
- 加湿器を使う
- 部屋干しをする
加湿しすぎると結露やカビの原因になるため、湿度を上げるときも数値を確認しながら行いましょう。
まずは費用のかからない方法から試し、それでも改善しない場合に、機器の導入や買い替えを検討するのがおすすめです。
実践例:1日3回・3日間の記録
朝・夕方・寝る前の1日3回、同じ場所で温度と湿度を記録します。3日分の記録がそろうと、時間帯による変化が見えてきます。
| 日付 | 時刻 | 温度 | 湿度 | 体感 | 使っていた機器 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1日目 | 7:00 | 16℃ | 58% | 寒い | なし |
| 1日目 | 18:00 | 20℃ | 45% | ちょうどよい | エアコン暖房 |
| 1日目 | 23:00 | 22℃ | 35% | 喉が乾く | エアコン暖房 |
※表の数値は記入方法を示すための例です。
この例では、暖房を続けた夜に湿度が下がっていることがわかります。この場合、「寝る前に加湿する」「暖房の使い方を見直す」といった次の行動につなげられます。
チェックリスト
- 温湿度計を、風や日差し、熱が当たらない場所に置いた
- 人が過ごす高さで測っている
- 記録期間中は同じ温湿度計を使っている
- 数値と体感の両方を記録している
- 結露やカビのにおいなどのサインを確認した
- 1日3回の記録を3日間続けた
- 時間帯による変化を確認した
- 機器を使う前に、費用のかからない調整方法を試した
まとめ
- 温湿度計は、風や日差しの影響を受けない、人が過ごす高さに置きます。
- 公的な基準値は参考にしつつ、体感とあわせて判断します。
- 結露、乾燥感などのサインも、見直しの手がかりになります。
- 1日3回・3日間の記録で、時間帯による変化をつかみます。
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参考資料
- 厚生労働省「建築物衛生を取り巻く状況」(建築物環境衛生管理基準の基準値を掲載) https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001394369.pdf
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